奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


by knaw
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道路後退ってなんでしょう

昨日はエリンを連れて京田辺の現場へ。道路のセットバックの位置を
図面通り、申請通りかチェックしに行ったわけ。




何のことかと言うと前面道路(建物を建てる敷地が接している建築基準法上の
道路のこと)が4mの幅員が無い場合、現状の道路中心から2mづつお向かい
さんとお互いに後退(セットバック)して、件の前面道路が4mの幅があるように、
建築確認上の道路境界を設定するんです。
(注:実際に後退するのはそのとき工事をする側。こうやって建築行為をするたびに
一軒一軒後退すると、やがて道路はみな4m以上になるという仕組み)
もちろん、この後退部分はたとえ自分の敷地でも扱いでは道路となるから建物を
建てる事はできないし、申請の敷地面積からも除外される。建蔽率や容積率にも
影響するわけ。
こういう事はしょっちゅうあることで、建築の設計を生業にしている側は
「ハイ、いつも通りですね。」と粛々と計画・設計していくんですが、土地を
所有してこれから家を建てようとする身にとっては、なんだかとっても
損した気分になる人が多い。
「何で、うちだけ下がらんなあかんねん(怒)嫌や。」と言われる方も残念ながら
おられるんですね。
今回も旧い町並みの中での増改築で、2面ある道路は共に4mの幅が無い道路。
でも、理解あるクライアントはちゃんとこのセットバックの意味を理解して
くれており、設計はスムーズに進んだのでした。
昨日も「こうやって生活道路が整備されていくと、いままでは通れなかった
消防車や救急車も奥まで入っていく事ができ、旧い集落だがいい町になる。」
と言っておられた。エライ!
さてこの住宅は春先に竣工しているのだけれど、外構工事が別だったので
いまやっと工事をしている最中。春先に建築確認の完了検査を受けたけど、
道路後退部分を連続構造物で明示できていないからと、それができるまで
検査済証を出さないとお預けをくらっている。
ほんとうは検査済証が発行されるまでは建物も使用したらダメなんですが、
まあ、そんな硬いこと言うのはよしましょう。
外構工事できちっと擁壁を作って外柵もできたら、自然と境界も明示できますから。
法律というヤツはやっかいで難しいことがいっぱいです。
政権交代で建築行政・住宅行政にも少なからず影響があるでしょうが、
ほんとうにいい家づくり、町づくりが行なわれるようなシステムになること
を期待しているひとは多いはず。僕もそのひとり。

エリンは現場で打合せをしている間、お利口さんに待っていました。
そのお宅にもワンちゃんがいるのですが、吠えられてもじっと我慢の子。
おしっこをすることもなく、ちゃんとダウンして日影でステイ。
ご褒美に帰りに広い芝生の公園に連れて行ってやった。
喜んで走り回るかと思ったら、眠たかったのかあくびばかりしてお座りしてるだけ。
早く帰ってごはんが食べたいよ~という感じで、上目遣いにこちらを
見ているのでした。

c0175075_1601816.jpg

by knaw | 2009-09-09 16:01 | ♪建築現場から