奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


by knaw
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“建築家の声”吉村順三とコルビュジェの場合

実際に逢ったことの無い人はどんな声質かも判らないし、どのような喋りかたを
するのかももちろん判らない。




実際に逢ってみたら、随分とイメージしていたのと違っていたなんてよくあること。
東京藝大の美術館で『吉村順三建築展』がやっているとき、会場で流されていた
公開座談会*のビデオで始めて、吉村順三さんの肉声を聞いた。
「へぇー、こんな声でこんな喋りかたなんか。」と漠然と思ったものである。
仕事に対する厳しさからか「建築のオニ」なんて呼ばれていたこともあるようで、
書物からそうしたことを知り、きっとドスの効いた低く太い声で眼光鋭く、相手を
威圧するような迫力があるのかなと勝手に想像していたけど、随分とおだやかで、
低い声ではあるけれどかみ締めるような静謐という感じでしょうか。
上手く言えませんが・・・

*この映像は記憶は定かではないですが『吉村順三を囲む』と題された、
 公開座談会だったように思う。1990年代初めにギャラリー間で開催されていた
 『吉村順三・高原の音楽ホール展』という展覧会を記念して開催されたもので、
 吉村氏のほか宮脇檀氏、六角鬼丈氏、藤森照信氏、中村好文氏という豪華キャスト。
 『吉村順三を囲んで』という書籍にもなっています。

今年、設計事務所に勤めだした友人がその事務所で使うCADが、僕が使っているのと
同じということで「マニュアル本があれば貸して欲しい」と訪ねて来てくれた時のこと。
お礼にとル・コルビュジェの作品を収めたDVDをお土産に持ってきてくれたんですが、
ウリはコルの肉声が聞けること。
「中尾さん、聞いたこと無いでしょう。コルビュジェの声。」ちょっと自慢気に言うから、
素直に「うん、無い。見せてくれ。」
コルビュジェ自らが自分の作品を解説するという趣旨の映像なんですね。
で、早速見たら流暢なフランス語で(当たり前ですね、フランスの人なんだもん)
「ア・ザァヴュ・ジュ・ヴァーン」ってな感じでペラペラと自作を解説するんですが、
仏語はちょっぴり苦手?な僕は何を言っているのかよく解りません。
でも安心。ちゃんと字幕スーパーが出てくるから洋画を見る感覚で一応、
内容は理解できたわけです。

それで、コルビュジェの肉声はイメージと違ったか・・・
僕の耳にはフランスの言葉はル・コルビュジェ(建築の巨匠)も
ジネディーヌ・ジダン(サッカーのスーパースター)も
ジェロム・レ・バンナ(K-1の番長)も
アラン・プロスト(F1のチャンピオン)も
みんな一緒に聞こえちゃいます。
オフランスノコトバハムズカシイ

“建築家の声”吉村順三とコルビュジェの場合_c0175075_17535634.jpg

by knaw | 2009-09-13 17:54 | ♪お気に入りあれこれ