奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


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生駒高山の冬の風物詩

茶の湯で使われる茶筌はどこで作られているかというと、90%以上の茶筌が奈良県生駒市
高山町で生産されています。生駒市民ならだれでもが知っている事でちょっとした自慢。
流派や用途によって形状や使用される竹の種類が異なるのが高山茶筌で、その始まりはと
いうと室町時代まで遡ると言われています。茶道の創始者である村田珠光の依頼で、
高山城主の次男坊で村田珠光と親交があったという鷹山宗砌(そうせつ)がお茶を点てる
ための道具をつくったのが茶筌の始まり。茶の湯の黎明を一身に背負う村田珠光の
「茶禅一味」の語で示される、禅と茶の湯の結びつき、不完全、非対称、枯れかじけた
美といった侘び茶の骨格がそのまま宗砌以降、一子相伝の技として伝えられてきた工芸品
としての高山茶筌の中に息づいています。
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さて出来あがった茶筌が美術品のような美しさと実用美を兼ね備えた逸品であることは
皆が承知の事ですが、その製造過程では違った風情と景観美も持っています。
工程の最初で切り出した竹を1月から2月にかけて1カ月余り天日干しし、昼夜の気温差で
竹の身を引き締めていく作業があります。
写真はその時期の風景。生駒高山の風情豊かな冬の風物詩となっています。


生駒高山の冬の風物詩_c0175075_1827777.jpg







日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2011-02-28 08:38 | ♪不易流行のデザイン