奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


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山の上のあの建物はなんだ?

いま、近代化遺産の調査というのが行われていて、浅学菲才のワタクシも
微力ながら、その調査員ということで生駒市や奈良市の一部エリアを
調査して回っています。
子どもの頃からず~っと気になっていた建物というか構造物が
生駒山の上にあって、ちっちゃい頃はそれが生駒山上遊園地の
施設か何かかな~とおぼろげに思っていました。(お化け屋敷みたいな)
山の上のあの建物はなんだ?_c0175075_2233036.jpg
山の上のあの建物はなんだ?_c0175075_2241496.jpg

上の写真がその“正体”なんですが、丸い方はほんま、お化け屋敷みたいです。
廃煙突にも見えるし、収容所というか監獄というか・・・
なかなかいい味を出しています。
ちょんがっている(尖っているの意)方はスイスの建築家ピーター・ズントー(日本
ではこのように表記することがほとんどですが、現地スイスでズントーなんて
発音しても???まったく通じないらしい。独語読みでペーター・ツムトアって
言ったほうが通じるらしい)の代表作のひとつ、聖ベネディクト教会の平面形に
似てなくもないです。前方が楕円でおしりが尖ってて。

調べてみると、この建物はもう40年以上使われていなくって、廃墟状態。
まったくホッタラカシの放置プレイ。つまりワタクシが幼き頃、あれはなんだろうと
山裾の田舎の村から見上げていた頃から、もう廃墟だったんですね。
さて、いったいこれは何のための建物なんでしょう?
調査(というほど大層なものでないけど)によると、これは戦前、昭和初期に
建てられた建物で、建設当時は航空灯台だったとか。飛行機の夜間飛行の
ための灯台ですね。その当時は生駒山上に「青少年航空道場」っていうものが
あったらしく、天体観測所も併設されていたとか。
1941年に「生駒山太陽観測所」が設置されたようで、どうも、この塔屋は
そのときに新設されたものでは?というののがワタクシの推理。
その後、京都大学理学部付属の天文台として使用されていたけど、
京大天文台が飛騨に新しくできて、ここは用無しになったみたい。
しかし、何か用途を変えて使い続けられなかったのでしょうかネ。
建物は使わなくなると一気にダメになっちゃいます。いまはもうボロボロ
ですが、これは立派な近代化遺産だと思うのです。
山の上のあの建物はなんだ?_c0175075_22351411.jpg

現在、調査はここまで。現地はなぜか、でかい蜂がブンブンブンブン飛んでいて、
体にまとわりついてくるから、写真だけ撮って、早々に引き揚げてきたわけです。

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by knaw | 2012-05-25 22:40 | ♪お気に入りあれこれ