奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


by knaw
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若い頃の提案

記憶が正しければ、ちょうどひとまわり昔。今年は年男だから、この提案も辰年のとき。
『MUSIC CEAR-音楽療法による現代人の癒しの場所』というタイトルを付けていた。
お題は河川敷の都市公園に診療施設を併設したコミュニティスペースを計画しなさい
という実際には建築されない架空のアイディア提案コンペだったように思う。

音楽の力で、ストレスにまみれた現代人のこころに潤いを与えるというのをテーマに据え、
川の水面や公園の緑という視覚的な潤いのアイテムと音という聴覚を融合させようと・・・
今となっては穴が有ったら入りたいと思うような稚拙なプランとデザインの提案。

若い頃の提案_c0175075_621287.jpg

音という形の無いものを建築という形の有るものに置き換えて表現するのに、グランド
ピアノの形をしたフラットルーフの芝屋根の人工地盤の下に五線譜を模したガラス張りの
ルームが等間隔で5つ挿入されているという、何と言うか、芸の無い陳腐な提案でした。
オハズカシイ

プレゼンボードもB1サイズという規定をやぶってブランドピアノ型のボードにして(面積が
B1と同じ、だからOKでしょうという勝手な理屈)、講評のプレゼンの時、審査員の先生方
からは、なぜ音楽を形で表現するとグランドピアノなんだ?その辺が安直過ぎるんだよ!
というツッコミをだいぶ受けた。(それでも優秀賞に入選して頂きました。ありがとうございます)
今見直してみると、なんでこんな事してんのかな?何を考えてんねんやろと思う所も
あるのですが、「あ~、オレのやることやな~」と思うところもあり、今でも似たような処理や
考え方をしていることも多い気がします。

良くとれば一貫した物事の考え方がある。悪くとれば何も成長していない!?
どっちでも良いけど、どちらも正しい気がする。前を向いて突き進むのは大事ですが、
ときどき後ろを振り返ってみるのも大切な事があるかもしれません。

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by knaw | 2012-07-13 06:23 | ♪僕の失敗学