軒先の瓦の表情

日本瓦の軒先にはいくつもの軒瓦の種類があって、おそらく一番よく
見かけるのが、瓦の先端にまーるいだんごさんのようなものが付いている
万十軒。（下の写真）

これが、どーにも好きになれないので、いつも和瓦の設計の時は
一文字軒瓦や鎌軒瓦を使うということをやっています。
少しでもシャープでスマートに見せたいなという思い。

一文字は文字通り、瓦の先端の下端が一直線に通っていて数寄屋普請なんかは
基本的にこの軒瓦。
波打った和瓦の形のまま万十が無くしたような形状が鎌の形に似ているからでしょう、
鎌瓦も一文字ほどではないにしろ、すっきりとした表情になります。ここに唐草模様が
入っていたりすると、ちょっと思いんだけど。
つまり、恰好がいいからこうした軒瓦を使うのだけれど、難点はコスト高。
万十に比べて、瓦を葺く時すり合わせという作業をしなければならないので
職人さんの手間が増える。
現在建設中の現場はコスト管理の中で厳しいやりくりをしてもらっているので、
設計仕様の一文字瓦を似たようなイメージの新しい軒瓦に変更してＯＫか、という
瓦屋さんから要望があって、初めて試してみました。
それがコレ。

う～む、ちょっとビミョウではあるのですが、軒先もけらばも遠目ではそんない違和感
ない。これならシビアはすり合わせをしなくてもよく、万十瓦と同程度の施工費で
出来るという。とりあえずは合格点といったところか。
特定の瓦メーカーの商品だから、一般名称は何と言ったらいいのでしょうね。

☆HELP ただいま募集中！


奈良の近代化遺産展


奈良が生んだ世界的デザイナー・田中一光

カメハメハのフランク・ロイド・ライト

百万都市・江戸の暮らしから学ぶこと

“食欲は理性に従うべし”　礼拝堂の様な・・・

障子で住まう

桜並木の家[信貴山の棲居]

WORKS









日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”