銀山温泉の負ける建築!?
2016年 09月 23日
山形県の山深い谷に大正浪漫と形容される銀山温泉があります。400年の歴史を
もつ銀山温泉は現在14軒の木造三階建て旅館が川を挟んで軒を連ね、その風情は
伝建地区など保存地区には指定されていないいものの、地元の人々の高い意識に
よって伝統的な景観が守られていて情緒あふれる温泉街。
その中にいま最も注目度の高い建築家のひとりである隈研吾さんが設計した
藤屋があり、雑誌等でその写真を見ていて、一度は訪れたいと思っていた宿。
すこし前に銀山温泉に訪れる事があり、立ち寄りました。(残念ながらこの宿に
宿泊したのではないので内部には入れず。)写真で見る新築時の白々しさは消え、
外部の木部は風雨にさらされ周辺の古い建物の風情に一歩地数居ている感が
あります。正面外壁の大半は格子戸で包まれ、館内も「簾虫籠(すむしこ)」と
呼ばれる細い竹のスクリーンで囲われた瀟洒な和空間。その繊細なディテールは
確かに美しいのですが・・・
まともに雨や雪にさらされる外部の木部はかなり傷みも激しく、腐朽しているところも
多く見られました。特に玄関廻りの庇屋根(屋根葺きが無く、小屋組みの架構が
デザインとして露出している)などは腐って折れていたりしたので、ちょっと残念!
決してお安い宿では無いので、高い宿泊料金を出して泊まりに来たとしたら、
ちょっとな~という感じ。隈さんと言えば「弱い建築」、「負ける建築」がキャッチフレーズ
ですが(ぼくはこの考えが好きなのですが)、竣工後そんなに時間を経ていない中で、
一般的な経年劣化を越えた傷みはどうなのか?これも弱い建築?負ける建築?
WORKS
日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
もつ銀山温泉は現在14軒の木造三階建て旅館が川を挟んで軒を連ね、その風情は
伝建地区など保存地区には指定されていないいものの、地元の人々の高い意識に
よって伝統的な景観が守られていて情緒あふれる温泉街。
その中にいま最も注目度の高い建築家のひとりである隈研吾さんが設計した
藤屋があり、雑誌等でその写真を見ていて、一度は訪れたいと思っていた宿。
すこし前に銀山温泉に訪れる事があり、立ち寄りました。(残念ながらこの宿に
宿泊したのではないので内部には入れず。)写真で見る新築時の白々しさは消え、
外部の木部は風雨にさらされ周辺の古い建物の風情に一歩地数居ている感が
あります。正面外壁の大半は格子戸で包まれ、館内も「簾虫籠(すむしこ)」と
呼ばれる細い竹のスクリーンで囲われた瀟洒な和空間。その繊細なディテールは
確かに美しいのですが・・・
まともに雨や雪にさらされる外部の木部はかなり傷みも激しく、腐朽しているところも
多く見られました。特に玄関廻りの庇屋根(屋根葺きが無く、小屋組みの架構が
デザインとして露出している)などは腐って折れていたりしたので、ちょっと残念!
決してお安い宿では無いので、高い宿泊料金を出して泊まりに来たとしたら、
ちょっとな~という感じ。隈さんと言えば「弱い建築」、「負ける建築」がキャッチフレーズ
ですが(ぼくはこの考えが好きなのですが)、竣工後そんなに時間を経ていない中で、
一般的な経年劣化を越えた傷みはどうなのか?これも弱い建築?負ける建築?
WORKS
日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw
| 2016-09-23 00:06
| ♪度々の旅