奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


by knaw
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カテゴリ:♪樹の庭・石の庭・水の庭( 3 )

風景美術館

日本平の上にある「日本平ホテル」は創業が1964というから
僕と同じ年になる。同級生だ!
近頃、全面建て替えリニューアルされて、現代的なホテルに
生まれ変わっています。ホテル建築そのものは大手・日建設計の
設計監理で素晴らしいホテルですが、ここの庭も素晴らしい。

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造園設計・監理はHiko Mitaniで、高台から富士山を見渡せる絶好の
ロケーションに芝生敷に景石を配置したおおらかで伸びやかな
庭が広がる。景石はホテル内のロビーやホールにも配置されていて、
ホテル内部空間から庭空間への連続性も考慮されていました。

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世界遺産となった富士の山は、古く昔から信仰の対象でもあり、
また芸術の対象でもあった。
そんな富士と呼応する形で整備されたランドスケープは、
ここから見える景色、その風景そのものが芸術作品として
捉えているような設えになっています。
庭師が丹念に造作したような庭園では無く、ここは風景を愛でる
屋外美術館のようでした!

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WORKS

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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2016-08-17 17:24 | ♪樹の庭・石の庭・水の庭

正伝永源院

臨済宗大本山建仁寺の塔頭のひとつ正伝永源院。
都知事選に出て、久しぶりに多くの人の前に姿を出した細川さんの
家系。細川家の菩提樹らしい。ということで本堂には狩野山楽筆の
襖絵にならんで細川護煕氏作の襖絵もある!
ここはその昔、織田有楽斎が荒廃していた当院を再興し、名席の誉れ
高い茶室「如庵」を建て、悠々自適の茶道三昧の暮らしをした寺でもある。
いまは本家本元の如庵はめぐりめぐって犬山市に移築され、ここには無い。

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しかし、平成8年に数寄屋建築の第一人者である中村昌生氏の監修の元、
本家と瓜二つの正伝如庵が完成しています。中には入れませんが内部を
覗き込んで見学は可能。庭も小さいながら池泉回遊式の落ち着いた庭で
池は心の文字の形を模しているという。

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WORKS

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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2014-04-04 13:19 | ♪樹の庭・石の庭・水の庭

非公開の庭ふたつ

普段は一般公開されていない庭をふたつ同日に見学する機会を得ました。
最初は坂本・律院。
もとは比叡山横川谷の総里坊格(旧松禅院)の寺で里坊中でも一段格が高いとされ、
表構えや穴太衆積みの石垣も立派。庭は保科寺宗秀の作庭であり曲流回遊式の庭園。
比叡山からの自然水をそのまま引き込んでいます。江戸時代初期の作庭と言われ、
流水の手法が見事。回遊式とはいえそんなに広い庭では無かったですが書院から
東南に開いた庭の眺めは絶品。ここでは住職・叡南俊照師のありがた~いお話も
お聞きした訳です。
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叡南俊照師は大阿闍梨(おおあじゃり)と呼ばれる大変ご立派な方なのであります。
大阿闍梨って何ですか?という声が聞こえてきそうなのでちょいと偉そうにご説明
致しましょう。(詳しくは知りませんが)千日回峰行なる7年越しの過酷な修行を
満行した行者のことなんですね。
生き不動として京都御所にだって土足で参内できるとか。その大阿闍梨曰く「この
庭は日本の100庭園のひとつに数えられるのです。」との事。「誰が選んだのかは
知りませんが。」とも。なんじゃそりゃ!

次に訪れたのは建仁寺山内大統院。
大本山建仁寺塔頭寺院のひとつである大統院は建仁寺夢窓派の青山慈永(せいざん
じえい)禅師により開かれた寺院。唐門を潜ると瞳に飛び込んでくるこれまた
小さな庭にはちょっと古い表現ですが、ビビビときた訳です。由緒ある古い寺院の
庭園とは思えない斬新でシャープでスマートなデザインではありませんか。
そして住宅の庭というくらいのヒューマンスケール。
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建仁寺派管長小堀泰巌老大師によって「耕雲庭」と命名されたこの庭は現代庭匠の
ひとり北山安夫氏の作庭。(こちらもどうぞ)この庭が整備されてからまだ日が
浅いのか、ちょっと綺麗過ぎるというかシャープに感じるのもその辺もあるのかも
知れません。木々の枝の間から無粋なビルがちらちら見えちゃっているのも、
まだ十分に緑が育っていないからでしょう。数年経てばいい感じに馴染んでくる
ように思います。でも市松模様に敷き詰めた石のエッジはいまくらい効いてるほうが
僕の好み。全部で18枚敷き詰められた御影石、ひとつだけコーナーが揃っていない
箇所があるのですが、なぜでしょう?すごく気になった訳です・・・。
by knaw | 2010-06-24 00:37 | ♪樹の庭・石の庭・水の庭