奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


by knaw
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カテゴリ:♪不易流行のデザイン( 11 )

比叡山延暦寺の根本中堂は東塔の本道であると共に、延暦寺の総本堂!
ネモトじゃなく「コンポウチュウドウ」と読むのが正しい。
桁行11間、梁間6間の規模を持つ大きな建物。国宝建築です!
こうした寺院の本堂建築物は高いところに建っていて下から見上げる
配置が多いと思うけれど、この根本中堂はすり鉢状に下った場所に
建っていて一般的なアプローチでは下って行く事になる。

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この写真は表門のあたる文殊楼(滋賀県指定文化財)から見下ろした
ところ。いろんなところによく使われているアングルですね。

正面側には廻廊(国指定重要文化財)が廻り、中庭を形成している。
その中庭を見ながら本堂の中に入ると、板敷きの中陣から内陣へ至るのに
3mくらいドンと下がっているのです!そして特徴的なのが、その内陣が
土間になっている!
しかもとっても薄暗~い空間で。インドの石窟寺院のような感じ。(イッタコトナイケド)
土間と板間、そして高さの構成、このあたりに仏様と人間の結界があるような・・・





by knaw | 2017-01-06 21:19 | ♪不易流行のデザイン
仕事の打合せで三田市へ行く途中、近くで開催中の「里山住宅博」を
覗いてきました。
堀部安嗣さんや松澤穣さんはじめ有名建築家がモデルハウスを
設計しているというので、どれどれと視察偵察にいったわけ!
この住宅博のプロデューサーを務める小池一三氏はヴァンガードハウスと
呼ばれる先進モデルの設計者に堀部氏と松澤氏を招聘したそうですが、
お題は「華美では無いけど野暮では無い家!」だったそうです。
引き受けたお二人の建築家は「難しいテーマだ」と口を揃えて言ったそうな。

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そんな難しいテーマをそれぞれの解釈で耐震性や省エネ性など現代住宅に
欠かせない条件に丁寧に答えながらそれらのモデルハウスはできていました。
残念ながら松澤氏設計の「地べたの家」というのは外観しか見学できなかったですが、
木製建具廻りの納め方、気の配り方など参考になるところがいっぱい。
「これからの家」という堀部氏設計のモデルは4間角総2階のシンプルな外観。
余計なことはしないという堀部さんの設計ポリシーが感じ取れます。
ほかにも、ぷらんにじゅういち(趙海光)の設計した住宅など見どころある
家々が見学できて刺激的です。


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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2016-10-12 00:18 | ♪不易流行のデザイン
奈良の少年刑務所が老朽化のため、今年度内に閉鎖されることが最近分かりましたが、
今も約400人を収容するの刑務所で明治の五大監獄のひとつで現役最古。
法務省は再活用の道を探っているとのこと。保存運動が一生懸命行われてきた事が
実ったかたちです。

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再活用案としてはホテルや博物館にという意見がでているようですが、個人的には
“監獄ホテル”というのは国内では聞いた事も無いし、魅力的な響きで、その線で再活用が
進んで行ったらいいなと思います。奈良は全国でもホテル客室数ワーストだから、いい
活性剤にもなるでしょう。
旧奈良監獄として1908(明治41)年に建てられた建築で、旧司法省技官の山下啓次郎の
設計。(そのお孫さんがジャズピアニストの山下洋輔氏とうのは有名な話。)重厚なれんが
造りで、ドームを持つなどデザインを凝らした表門、集中管理しやすいよう放射状に並んだ
収容棟などがプランの特徴。

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よくあるのは外観そのままに、中味はごっそり現代的でおしゃれな空間にという
リノベーションが多いように思うけど、できれば監獄のテイストそのままに収監された
気分が味わえる様な独特の雰囲気を活かしたホテルに生まれ変わったら・・・
その中プリズンバーで山下洋輔さんの生演奏を聴く事ができるなんていう空間ができたら・・・
泊まってみたいかな?


WORKS

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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2016-09-16 22:42 | ♪不易流行のデザイン

昭和モダンのビアホール

ビアホールという言葉は和製英語で、明治32年(1899年)に日本麦酒が
開店した「恵比寿ビアホール」が元祖ということになるそうです。
いまではビアホール、ビアガーデンなる場は各地にあふれ返っている。
でも独特の雰囲気を醸し出す異空間のビアホールが東京銀座にあって、
それは有名なライオン銀座七丁目店。
ビール麦を収穫する女性たちの姿をモザイクタイルで表現した壁画を
背景に舞台のように設えられたトラバーチン張りのカウンターから
こだわりの生ビールが運ばれてきます。

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銀座らしく、豪華さを漂わせながらも気さくな雰囲気の空間を設計者の
菅原栄蔵は実現させています。この銀座七丁目店が今日のような姿に
なったのは昭和9年のことだから80以上も前。
ひと房の葡萄のような照明の中浮かび上がる、モザイクタイルの壁画と
床壁の焼き物タイルに包まれた空間で運ばれてくるジョッキの白い泡が
揺れるのを見ていると昔と現代をつなぐタイムマシンに同乗しているようだ。

設計者の菅原栄蔵はあまり知られていない建築家かも知れません。
少し紹介。仙台生まれで、かの地で建築を学び、曽禰中條建築事務所を
経て独立し、旧新橋演舞場や駒沢大学図書館などを手掛けています。
同時代の建築家には伊藤忠太や遠藤新がいます。

ビアホールですが、昼間もランチがあるので昼も夜も気軽に愉しめる空間です。

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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2016-08-27 08:47 | ♪不易流行のデザイン
“てんとう虫”の愛称で親しまれたSUBARU360。
このたび日本機械学会から2016年度機械遺産に認定された!
といっても現存する全ての車体が認定という事では無いらしく、
1958年最初に製造された60台のうちの現存する1台との事。
(下の写真はそれとは違う)

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このスバル360を現代版にリメイクしたというスバルR1を
一時セカンドカーとして乗っていたけれど、これも今は製造されて
いません。愛らしいクルマなのに人気が無かったのかなぁ?
その後も2台続けてスバリスト(スバルを好んで乗っている人)を
している者にとっては、この機械遺産認定はふつーにうれしい。


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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2016-08-22 01:31 | ♪不易流行のデザイン
建築家協会の奈良地域会が主催したイベントで「奈良の建築文化遺産の
継承と保全・活用の体制づくり事業」の最初の対談イベント「左官技術と
文化財をめぐる話」が昨日行われました。

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三重県伊勢の左官職人さん西川和也氏と東京を拠点とされている美術家・空間計画家の
木村謙一氏による対談形式の講演会で西川氏と木村氏が関わられた多くの文化財
修復やそれに付随する仕事から現代建築における左官技術の活用事例などを数多の
スライドを見ながらご教示頂きました。

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土ってなんだろう?漆喰とは?磨きってどういうこと?左官にまつわるエトセトラ、
伝統的な左官技術のイロハ、文化財に関する仕事の留意点など幅の広い話が
続きましたが時間にも限りがあり、まだまだ続きが知りたいところです。
会場は満席になり、来て頂いた方々には身になる話が頂戴出来たと思います。
ヨカッタ!


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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2014-04-24 16:58 | ♪不易流行のデザイン

斑鳩三塔礼拝

現場監理やら打合せやら検査の合間にちょっとした空き時間が
出来て、時間つぶしにこの数日の間に斑鳩の三塔を巡る機会があった。
斑鳩三塔というのは、まぁたいていの人は知っていることだけど、
法隆寺の五重塔、法綸寺と法起寺のそれぞれ三重塔という、
斑鳩の里に現存している三寺の塔のことを指しています。

改めて訪れて見て繁々と見ていると、やっぱりいいもんです。

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        法起寺三重塔は高さ24m、現存する三重塔としては日本最古。もちろん国宝

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        作家・幸田文らの尽力で寄付金を集め、昭和時代に再建された法輪寺三重塔

法綸寺の三重塔は1944年に落雷で焼失してしまい、その後、有名な
西岡常一棟梁のもと再建されたもの。国宝として指定されていた飛鳥時代の
名塔が失われたことは残念なことだが、再建の新しい塔も立派!

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        現存する最古の木造の塔、法隆寺五重塔。初重にはもこし付き。
        無い方が美しく見えると思うのは僕だけ?

 

ヨコハマ辺りじゃ関内地区にある三つの塔屋をそれぞれ、県庁舎の
塔屋をキングの塔、横浜税関の塔屋をクイーンの塔、開港記念会館の
塔屋をジャックの塔と呼びならわされていて、市民から親しまれているようだけど、
さすがハマっ子はお洒落!大和ではそんなこと誰も言わない。

斑鳩三塔に当てはめてみるとキングはひとつ五重塔である法隆寺、
知名度も抜群で皆ナットクという感じか。再建された法綸寺三重塔は
ベンガラで朱に塗られ艶やかな感じもするのでクイーンかな。
とすれば残るジャックが法起寺三重塔ということになる。
斑鳩でキング・クイーン・ジャックというのも何なんで、まぁ大将・女将さん、
若旦那といった感じですか・・・
ふざけるな(怒)!と各お寺さんから苦情が来そうです。


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奈良の近代化遺産展⇒3月12日から24日まで奈良県立図書情報館
                セミナールーム会場へ巡回!


ある建築家のひと夏の物語 – 火山のふもとで -

奈良が生んだ世界的デザイナー・田中一光

カメハメハのフランク・ロイド・ライト

百万都市・江戸の暮らしから学ぶこと

“食欲は理性に従うべし” 礼拝堂の様な・・・

障子で住まう

桜並木の家[信貴山の棲居]

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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2013-03-02 18:12 | ♪不易流行のデザイン

日本の民家

パナソニック汐留ミュージアムで1/12から始まった『日本の民家1955年』を見てきた。
若き日の二川幸夫氏が全国をまわって撮影したモノクロームの写真が1957年から1959年に
かけて発刊された「日本の民家」という建築写真集になっているのだけれど、今回の展覧会で
厳選された70点の写真パネルは全部そのときの写真。つまり半世紀ちょっと前のフィルム。
自分が生まれる前の風景風土だから懐かしいという感覚より、ただただ日本原風景と
市井のひとびとの生活の歴史が感じ取れる。もうこんな町並みは基本的に残っていない
けれど、ニッポンには美しい家並みがあったんだなぁと、しみじみ感じます。

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会場の構成は気鋭の若手建築家である藤本壮介氏とのことですが、あんまり観賞しやすい
構成じゃあ無かったな・・・(えらそうに言える立場じゃありませんけど)

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[ 写真はパンフレットの表紙とパンフレットに記載されている愛媛県・外泊集落の
写真をスキャンしたものです ]


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奈良の近代化遺産展⇒奈良市役所会場が1月15日からスタートしました!


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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2013-01-17 19:09 | ♪不易流行のデザイン

今朝の風景

暑いので仕事のペースも落ち気味。昨日は久々に外出無しで終日事務所で
蝉の鳴き声を聞きながら作業。今朝はいつもより早起きで田んぼ畑を一回りしてきたら、
もう稲には朝露が浮いています。(写真では判り辛い)
畑のはしっこでは夏空の下ヒマワリがきれいに咲き誇ってますが、家の前ではいがぐりが
デッキと擁壁の上にふたつポロリと落ちていて。
今日も暑くなりそうですが、そんな暑さの中にも秋の気配が少しづつ現れてきます。
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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2011-08-09 07:44 | ♪不易流行のデザイン

保育園の空間も様々

同じ時期に並行してふたつの保育園の計画に携わらせて頂いた事は前にも記しましたが、
保育園という用途の建築物で規模もほぼ同じだったのですが、ずいぶんとテイストの
違う空間になっています。それはある意味、当たり前の事でクライアントの要望が違うし
その保育園の運営方針というか経営方針でもあり、保育に対する考えや対応が少しずつ
違うのですね。同じ事柄に対しても建築物を作る側にとっては、まったく逆の対処に
なることだってありました。

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片方の保育園では体育館のような大空間にしたい。その大空間を全開できる建具や移動家具
によって閉じたり開いたりして、大きい部屋でも小さく仕切って小部屋としても利用できる
フレックスなスペースが望まれていましたが、もう片方では住宅のリビングスペースのような
アットホームな空間にしたいというイメージが強かったようです。コンパクトな保育室が
年齢に合わせて配置されています。

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かたや子どもが操作しやすいように、あるいはO157やインフルエンザほか感染の率を
少なくする様に水廻りの水栓はレバーハンドルにしたりオート水栓を採用したり、
タオルを吊るさずエアータオル(手をかざすとビューンと温風がでてくるやつ)を
設置したりしています。かたや子どもたちにいろいろな操作を実際に体感させ、手先を
動かし頭で考え工夫できる力を養うためもあってか、レバーハンドルを避け昔ながらの
くるくる回す水栓金具がついています。プールや足洗いのシャワーも良かれと思い
プッシュボタンで一定時間水が出た後、自動で止まる水栓金具を設定してありましたが、
ダメ出しを受けて変更です。このように園の経営者あるいは運営者、ひとりひとりの
保育士さんによって意見や要望もずいぶん違います。どんな園舎、園庭、保育室が
使いやすくて、保育する保育士にとっても保育される子どもたちにとっても良い空間
なのかは一概に答えは出ません。そして小さな子どもたちは「こうしてほしい!
このほうがいい!」という事が言えないので、もひとつ難しいですね。意見を言えない
子どもの思いみたいなものを如何に汲みとれているかがとても重要なのに・・・

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そうそう空調システムなんかも随分違った方式で大空間の園舎は床下から温風や冷風が
吹いて来てまた床下に戻って行くというシステムになっています。天井裏の熱くなった
空気を夏場はダクトを通して小屋裏から排出し、冬場は同じくダクトを通って床下に
あったかい空気を送り込んで冷え込みを抑えるということもやっているんですね。
素足で歩いても木の床板が冷たく感じません。もう一方の園舎は床暖房を採用して
います。(全室ではありませんが)
このようにテイストの違う保育園ですが、どちらも関係者の方々は子どもたちの事を
とても大事に考えておられます。どちらもおおらかにのびやかにスクスク元気な子ども
達が育ってくれる事を祈念しています。




ポテトの時間

雨水利用講演会

竜田川いいとこさがしツアー

KATSURAGI BLACK BOX


近代庭園の先覚者・七代目植治と無鄰菴庭園



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日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2011-04-01 17:41 | ♪不易流行のデザイン