奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


by knaw
カレンダー

<   2010年 03月 ( 16 )   > この月の画像一覧

PATINAとガブリエル君

「patina」という語は直訳すると“緑青(ろくしょう)”とか“錆び”という和訳に
なると思うけど「経年使用による変化」であり、その「経年変化の味わい」といった
意味合いで使われる言葉。その物や素材自身が使い込まれる事で磨きがかかり、艶が増し
馴染んでくる事や、風雪に耐え周辺の環境と一連の風合いに成って行くことなど、
いろんな形容があると思います。石油化学製品など工場で製造されたものは出荷された
時が一番きれいな状態で後は・・・ なんてことがよく言われます。対して自然な素材は
月日が経つにつれて汚れ傷つき変色したり変化していくのですが、その変化の仕方が時間
の流れを感じさせ良い按配なんですね。ある人はこれを「古美る」と表現しました。
うまい表現です!古くなって美しくなるなんていいですね。人間も歳を重ねて味わい深い
人柄がにじみ出てくる人が居ます。若いころの張りや艶は無くなってもそれに代わり、
もっと深~いものが立ち現れるんですね。人も自然の一部なんだということです。
c0175075_2105844.jpg

先日、2年目の経年チェックに寄せて頂いた家は外壁が杉板貼り。設計では外部用の
保護塗装を施す予定だったが、現場での変更で内部でアップグレードした部分などがあり、
金額の増減調整で材木店と協議の上、無塗装で耐えうる杉板を!ということで吟味し
選んだ仕上。竣工当時は「いかにも!」という表情でもあったけど2年経って、だいぶ
色も焼け馴染んできました。もちろん汚れも狂いもカビもありますが。昨年の1年目
チェックの時はそれがまだ汚いと取られたかも知れないけど、今年は「古美る」の
世界に半歩でも近づいたかなと思います。クライアントも「特に何も問題は無い。」と
喜んでくれてますので何よりです。もちろんまったくのノープロブレムということは無く、
木の家ですから木が痩せて壁際がすいてきたり、ねじれたり、反ったり、割れたりと
いうことや木製建具が動きにくいなど多少はでてくるでしょう。でもそういったことと
うまく付き合いながら暮らしていくのが自然ないい家なんですよ。
c0175075_21142250.jpg

そしてこのお宅には竣工後しばらくして、予期せぬ来客がたびたび訪問してくることに
なったのです。そのお客様はムササビ。道路を挟んで敷地の東隣が神社の杜でそこを
棲み家にしている彼らはぴょいと一飛びにこの家の軒下にやってくるのです。
最初に来た来客をお嬢さんが「ガブリエル」と名付けたとの事。ガブリエルとその
仲間は深い軒内で走り回ったり、庇の上で昼寝をしたり、ここが我家のようなくつろぎ様
だとか。(近所の家には来ていないようで、よほどこの家の居心地がいいのか、設計した
身としてはちょっと嬉しいような複雑な心境なのです。)
c0175075_21282916.jpg





大した悪さはしないようだけど爪で引っかくのか、
かじっているのか通気面戸板などが
傷ついたりしています。度が過ぎるようだと
お仕置きを考えねばなりません。
うまく共存していく手立てはないもんでしょうかね。
何かいい知恵ないでっしゃろか?


登り梁と母屋と外壁板の止めの間がガブリエルたちにはちょうど良い縁側みたいな
スペースになっており、そこを走り回っているんですね。

by knaw | 2010-03-31 21:39 | ♪建築現場から

横道歩きのススメ

生駒市環境基本計画推進会議(ECO-net生駒)の“まち・みち部会”で主催した
身近な路地を歩いて自分たちの街の良さを再発見するイベント。
日曜日の午前、生駒の駅前を出発して、いつもは歩かないような狭い路地を
クネクネと歩き(むかし「夜はくねくね」という番組がありましたね。)、
宝山寺までの途中にある大乗滝寺(だいじょうりゅうじ)まで行く。
通称“滝寺(たきでら)”と呼ばれるこの小さなお寺さんは行基菩薩が開いたと
いう西大寺興正菩薩叡尊を宗祖とする真言律宗の寺。知りませんでした。
c0175075_214337100.jpg
c0175075_21434643.jpg

小さい本堂と庫裏がある境内は静謐な森に囲まれて、その名が示す通り滝の音が
聞こえてきていい風情です。そしてアプローチが良い。山寺というより山城と
いう感じがします。下の写真は元公設市場跡の木造トラスのアーケード。
c0175075_2149297.jpg

生駒駅南側の町中に残っているのですが、公設市場というものがあったことも
知りませんでしたし、こんな木造トラスが通りの上に架かっていることも
もちろん知らなかった。何の飾りっ気もない素朴な木造トラスですが、
どんな時間を生きてきたのか興味をそそります。
車に乗ってスーと通り過ぎてしまうと目に入ってこない沢山のものが
歩く速度だとそこかしこに転がっているのです。
身近な近所の横道をクネクネと歩いてみると意外な発見があるようです。
by knaw | 2010-03-29 21:57 | ♪度々の旅

将来が楽しみな・・・

あるイベントでのひとこま。
鉋削りの体験コーナーで元気のいい少年が削っています。
どうですか?腰が入って、なかなかいいフォームで削っているじゃ
あーりませんか。
将来が期待できるんとちゃいますか!
c0175075_22244229.jpg
by knaw | 2010-03-25 22:25 | ♪お気に入りあれこれ

黄砂に吹かれて地鎮祭

昨日は桑名で地鎮祭。
建築主さまの奥さまのご実家が寺院であるということで仏式の地鎮祭でした!
仏様でも神様でも工事の無事を祈り素晴らしい家が立ち上げるのを願うことに変わり無し。
c0175075_824175.jpg

前夜から雨でちょっと心配でしたが降られることも無く、いい地鎮祭でしたね。
関係者皆の日頃の行いがいいのですな!(ただし黄砂がすごくて地鎮祭とその後の
打合せが終わり帰るときにはクルマはえらいことに・・・)
協働で設計監理し施工をされる明日桧(あすなろ)さんは四日市を本拠地とし、
こだわりの木造住宅を建てられている工務店。(僕の友人)無垢の木、土壁を駆使し
伝統的な手法で丁寧に家づくりをされている。クライアントもそんな家づくりに惹かれて
この仕事がスタートしているわけだ。
地鎮祭のあと関係業者さんが一同に勢ぞろいし、建築主とひとりひとりが挨拶を交わし
この家づくりに携わるひとの顔が見える家づくりをされているのも好感が持てます。
(こういうスタイルなら建築主は安心できますね。)
若いが意識の高い棟梁が真剣に図面と向き合って架構について考えてくれています。
いっしょに仕事をするのは初めてで、ぼくもいろいろと勉強をなるのです。
by knaw | 2010-03-22 08:33 | ♪建築現場から

現地調査

今日は気持ち悪いほど暖かい日でした。
おまけに道路は大変混んでいて、改修工事の現場へ行くのに先ず遅刻。
次の現場に現地調査に行くのにこれまた大混雑。第二京阪の開通が影響して
いるのかどうだかわからないけど、枚方に向いて走って行くといつもはスイスイと
進む道路が動かない。またまた大遅刻。皆様ご迷惑をおかけしました。
(帰りには実際第二京阪25キロ渋滞と出てました!)
c0175075_7573769.jpg

築40年ほどなる木造の住宅は増改築を重ね大事に使われていますが、今回の
計画はキッチン廻りおよび玄関廻りの改修と屋根の葺き替え。
実はクライアントとは何度も打合せを重ね、ほぼ改修案も仕様も決まりかけて
いたけれど予算等々いろいろあり修正プランを検討。それに伴い再度小屋裏、
床下などをチェックしに行ったというわけ。本日は大工棟梁、瓦屋さんにも
同行して頂き、シビアに調査(僕自身はクライアント様とああだこうだの話に
なり、細かい寸法など拾いたかったのだが時間オーバー。ちょい悔いを残す。)
した結果、当初下地までやりかえるとふんでいた部分が、十分しっかりしている
ので再利用できるのではというので、だいぶ計画も楽になるか!?
by knaw | 2010-03-20 20:50 | ♪建築現場から

エリンはいま

エリンが訓練所に帰ってから、もうひと月になろうとしているわけで・・・
日課だった朝夕の散歩も見事にパタッと一歩も歩かなくなり・・・
ということでお腹のまわりもひとまわり大きくなったわけで・・・
c0175075_725261.jpg

昨日は訓練所から事務連絡の手紙が届き、いっしょに届いたポストカードにエリンは
元気よく毎日訓練頑張っていますよとコメントが書かれており、アイツがんばっとん
ねんな~ 逢いたいな~と思いながらぼちぼちと時は流れて行くわけで・・・
少し前に届いた盲導犬になってハーネスをつけたナッティの晴れ姿の額入写真を眺めながら、
エリンあんたもがんばりやとメッセージを添えて事務連絡の返信を返したわけで・・・

c0175075_7264876.jpg

by knaw | 2010-03-19 07:27 | ♪盲導犬パピーの日常

マチノイエ

“兄妹で住まいをシェアするということ”
この町中の家の暮らし様は内庭型式で無方向性を持っている。それは単なる方向のみならず
家族の生活の有り方すら方向性を決め切らない新しい家族の可能性を映し出してくれる
はずである。
c0175075_793619.jpg

by knaw | 2010-03-18 07:10 | ♪間取り色々(プラン集)

旅先のゲストルーム15

新宿西口のビジネスホテル。
新しいホテルらしく室内もロビーもキレイ。でもせまい。
シングルの客室は最低9㎡以上無ければだめだから、この寸法は最小限に近い。
懇親会の後、ほろ酔いでチェックインしたもんだから細かいことはよく憶えて
いないが、夜中に目が覚めて軽く実測してみた。やっぱりちょっと窮屈に思える。
c0175075_20193751.jpg

by knaw | 2010-03-17 20:26 | ♪旅先のゲストルーム

耐震改修

ある耐震改修設計の現場。補強工事を行う壁の現況の仕上げを落として見る。
古い図面の通りあるべき所に筋交いもあり、今のところ想定していた補強計画
どおりに工事は進んでいる。
c0175075_1944720.jpg
c0175075_1945663.jpg

でもでも改修というヤツはいつ何が起こるか判らない。新築時の図面通りに
現場が出来ているとは限らないし、経年劣化は当然ある。それを見越している
耐震改修設計だけれど想定外は結構あるもんだ。油断は禁物なのだ。
設計段階では「耐震性さえ確保できれば見栄えや使い勝手はどうでもいい!
とにかく安い工事費で強く丈夫に!」なんて言われていたクライアントも、
いざ工事が始まると、ここの収納はこうしたい!とか玄関の所はこう出来ない
かなとかリクエストも増えてくる。それも想定外!?いやいや想定内です。
どこのお宅でもそんなものです。
by knaw | 2010-03-15 19:07 | ♪建築現場から

Main Dish なし!

JIA近畿の企画でEディフェンスやブルボンビーンズドームなどを
視察してきた。ところが・・・
Eディフェンスといえば実大三次元動破壊実験がウリ!
実大規模の建物模型を実際に揺らし、どう壊れるか、なぜ壊れるのか
などを実験検証する施設。
c0175075_23504368.jpg
c0175075_2350556.jpg

この日も実験は行っていたようだが、それは見せてはもらえなかった。
説明によるとなにやら“極秘の実験”とやらで説明してくれた職員の
人たちも詳しい内容は知らないとか。(ほんまかいな)
極秘の実験とはどんな実験なんでしょうかね。というわけで実際に
振動台の上で揺らす様子どころか実験棟そのものに立ち入ることすら
許されず。外から四角い建物を見てるだけ~。
ビデオや何やら見せてもらい説明いただいたけど、主食が出てこない
コース料理のよう。近くにあるブルボンビーンズドームのセンター
コートはいい感じでしたね。
c0175075_23521217.jpg
c0175075_23522122.jpg

             すり鉢状に地面から掘り下がったセンターコート
by knaw | 2010-03-12 23:54 | ♪お気に入りあれこれ