奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


by knaw
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

<   2010年 07月 ( 9 )   > この月の画像一覧

雨の中、地鎮祭

M保育園の地鎮祭が執り行われました。猛暑が続く中、この日は朝から雨。
湿度は高いものの気温は低くモーレツなピーカンの下での式典よりはマシ?
祭事の途中はかなり強く降りましたが前後は小雨で助かった訳です。
計画の中身ではなくその他モロモロで悪戦苦闘が多いこの現場、雨降って地
固まるとなってもらいたいと思うのです。
c0175075_10253351.jpg

by knaw | 2010-07-30 10:26 | ♪建築現場から
時の総務相が「トキを焼き鳥にするようなものだ!」と激怒し、工事に待ったをかけたことが
ニュースでも大きく取り上げられ建築関係でない一般の人々もその保存問題の事を知った
東京中央郵便局の建物。ちょうど一年ほど前のことだったか・・・
結局保存するファサード(建物の正面のこと)部分を当初計画の一割から三割まで増やして
当該部分を登録有形文化財にすることを目指す方針で政治決着し高層化の建て替え工事は
スタートした。現在はこんな様子。この上に約200mの超高層がまた一本建ち上がる。
c0175075_1811810.jpg
c0175075_18111770.jpg
c0175075_1811277.jpg

            建て替え工事が進む旧東京中央郵便局の様子

「モダニズム建築の傑作」と称されるこの郵便局舎を設計した逓信省技官だった建築家・
吉田鉄郎は「日本中に平凡な建物をたくさん建ててきたよ。」と死を前にして自らの人生を
回顧したといいます。普通に当たり前の事をやってきただけなんだ。と言っているような
滋味のあるセリフです。過度な装飾を廃し機能美を追求したモダニズムの建築は一般には
その価値があまり評価されず他にもたくさんの名建築が取り壊されてきました。この東京中央
郵便局もその悲劇に見舞われてしまったわけです。道路を挟んで現在復元改修工事中の東京駅
丸の内駅舎(こちらは既に重要文化財)とは対照的。
c0175075_18122023.jpg

          国指定重要文化財に指定されている赤レンガの東京駅丸の内駅舎は
          明治の建築家・辰野金吾の設計で1914年に竣工。現在は2012年の
          完成をめざし創建当時の姿に復元工事中。


東京駅丸の内側も高層化・近代化という話は持ち上がった事はありますが、こちらは世論に
遺すべきという風潮が多いわけです。長い間見慣れてきた外観は戦災によって失われた3階
部分や一対の球形ドーム屋根が復元され、東京中央停車場として竣工した当時の威容を取り
戻そうとしています。2002年にこの復元プロジェクトが発表されたとき、現在の姿への愛着
から反対意見も多かったらしいです。
c0175075_1813747.jpg

        東京大空襲で炎上しドームや3階部分が失われたものの堅固だった躯体構造は
        わずか2年あまりで復旧された。昭和の時代の東京駅の姿。


オリジナルの形が大事なのか長い時間をその地域の風土とともに生きてきた姿が大切なのかは
意見が分かれるところです。どちらがいいとか正しいとか安易に判断できるものでは
ありませんね。(この時の解釈では歴史的建造物は可能であるのならば、やはり本来の姿に
戻すことを正道となすべきである。として昭和の2階建て寄棟八角ドームの駅舎は姿を消す
ことになる。)

ところでこの二つの建築がある丸の内地区は歴史的建造物を保存しながら容積率(簡単に
言えば建物が建つ土地の広さに対して建てられる建物の規模のこと)を周辺地域で有効活用
できるように土地所有者は未利用容積を第三者に譲渡できる「特例容積率適用地区」と
いうものがあります。容積率を売買できるんですね。JR東日本は丸の内駅舎を高層化せずに
所有する未利用容積をお隣の日本郵政に売却したわけです。購入した日本郵政は規定容積率
1300%にさらに330%上乗せした超高層ビルを計画。こうした市場経済主義のやりとりで
本当にいい街並みや環境ができるのか疑問が残るし、そのことで保存とか解体とか運命を
左右される建築はやるせないですね。

[帝都・東京の骨格を作ってきた辰野金吾は自らが設計した丸の内駅舎が東京中央停車場と
して創建した当時の姿に戻る事は喜んでいるはず。平凡な建築をたくさん作ったと言い
残して逝った吉田鉄郎は自分の設計した建物の延命措置は望んでいないような気もするのです。]

こちらもどうぞ・・・重要文化財と特別史跡を結ぶ都市軸

こっちもね・・・重なるふたつの「近代」
by knaw | 2010-07-19 18:33 | ♪お気に入りあれこれ
丸の内のブリックスクエアにある三菱一号館美術館の開館記念展
「マネとモダン・パリ展」ではエドゥアール・マネの代表作のひとつ
〈スミレの花束を持ったベルト・モリゾ〉が展示されている。
ちょっと時間があったのでサクサクっと見学しようと思って行ってみたら
長蛇の列!入館まで約40分待ち。こりゃ、ダメだ。そんなに待っていたら
午後の予定に間に合わぬのであきらめた。ホンモノは見れなかったけど
外壁でベルト・モリゾがほくそ笑んでいたので記念にパチリ!
c0175075_9464576.jpg

レンガ積みのこの外観が三菱一号館美術館。変わった名前ですが、元は
英国人建築家のジョサイア・コンドルが設計し1894年に完成した三菱一号館
いうヴィクトリア時代のクイーン・アン・スタイルの赤レンガオフィス建物が
ここにあって、当時の設計図や写真、資料ををもとに可能な範囲で忠実に復元
され美術館として再生された現代建築であります。
c0175075_9474798.jpg

復元された建物はL型平面で写真の一号館広場と一対構成。広場の対角には
超高層の丸の内パークビル。
by knaw | 2010-07-18 09:55 | ♪お気に入りあれこれ

梅雨時のHIKARI

ここ数日は強烈によく降りました。あちこちで被害も出ていますが大変です。
環境の変化かゲリラ豪雨とか鉄砲水みたいな一気に流れ出すことで起こる水害が
多いように思うけど川をコンクリートで固めてしまって田んぼもどんどん無くなり、
山は伐採され造成されて宅地になって自然の伏流水がなくなってきたことに一因が
あることは容易に想像がつくわけです。
雨そのものも最近の雨って風情のある雨がへったような・・・
ひと昔前はもうちょい雨との対話があったように思います。楽しい時は愉しく、
悲しい時は哀しく、雨の多い風土のなかで日本人は雨を身近に感じ、ふれあいながら、
その風情を愛でてきたわけですな。ゲリラ豪雨も風情のひとつに数えられるような
時代になるとちょっとコワイ。
c0175075_21194196.jpg
c0175075_21194966.jpg
c0175075_21195661.jpg

さてそんな梅雨の合間にもいろんな光が差し込んできます。写真はこのひと月ほど
の間に窓やドアの隙間から入ってきたいくつかの光。
by knaw | 2010-07-15 21:20 | ♪お気に入りあれこれ

三代目は・・・

今週からまたまた盲導犬候補の仔犬がやってきました。
c0175075_905392.jpg

三代目の仔犬は初めての男の子。かなりのやんちゃ者。
おしっこの失敗数半端じゃなく、やっちこっち噛みまくり
好奇心旺盛で行動的。(これは良いこと)そしてよく吠える。
(盲導犬は声を出して鳴いてはだめなのに。候補犬も同じく。)
このままじゃ、絶対OUT!という感じですがガンバッテクレタマエ!

V胎なので名前はフェル(Ver)となりました。光の天才画家と呼ばれた
フェルメール(Vermeer)の最初の三文字を頂戴した訳です。
by knaw | 2010-07-14 09:01 | ♪盲導犬パピーの日常

小学生に送る耐震講座

小学校の授業の時間をお借りして建築技術者や防災に関わる物の立場から、子どもたちに
地震のついての知識や地震に対して安全で安心な建物を造る事の重要性を知ってもらうため
の出張講座に県が取り組んでいる。先週は県内のふたつの小学校へその“出前授業”に
行ってきました。
c0175075_18384667.jpg
c0175075_18385456.jpg
c0175075_1839235.jpg
c0175075_1839999.jpg
c0175075_1839169.jpg

神戸の知人が同じような出張講座をされているのでいろいろとアドバイスをもらい、
昨年までの内容に少しばかり手を加えて、簡単な体験模型を追加して取り組んでみました。
・地震の怖さを知ろう!
・地震の揺れを学ぼう!
・揺れ方の違いを体験しよう!
というのが講座の主な内容ですが、子どもたちにとって分かりやすいこと。「わぁ、すごい!」
とか「へぇ~、おもしろ~い!」と感動させること。「さあ、どうなる?」と問いかけ、
子どもたちが考え、自発的に答えるような環境にすることなど対面式の講義では無く、
体感型のワークショップにすることが大切だと感じています。
今年度はたくさん予定が入っている様ですが・・・耐震の授業にとどまらず、これをきっかけに
広く「住教育」が学校現場で行われる様になるといいと思います。

     防災教育・一歩踏み込んで「住育」へ
by knaw | 2010-07-11 18:41 | ♪ニュース

補足解説・襖絵の妙

日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's at home”のコラム、『襖絵の妙』
補足説明です。

*1
大徳寺聚光院伊東別院は岡崎重代女史が亡き夫の追善と仏門興隆、世界平和を祈念し
創建したもので建物は故・吉村順三の設計による。襖絵は千住画伯が代名詞ともいえる
「滝」を中心に6年の歳月をかけて77面8部屋に摘き2002年12月に完成、寄進された。
京都にある本院の聚光院が臨済宗大徳寺の塔頭のひとつであり、千利休の墓所・茶道
三千家の菩提寺となっていることから禅と茶道の実践道場になるようにも意図されている
建物です。
c0175075_17535156.jpg


*2
吉田先生が設計された三重県の住宅の襖絵制作の様子。図案は伊勢湾の千本松原が題材。
吉田先生いわく、絵を描くことは楽しい作業だと言う。描くことによって生まれてくる余白が
人に空間を感じさせる力になるのだと・・・ 絵の色は建築の空間に何か艶っぽい色気を
与えているようだ。しかし、下描きも何も無しでいきなり無言で描き進めていかれるのには
驚かされる。途中一服を挟むものの一気に描きあげるのだ。真っ白な襖紙に対峙したとき
そこに何か描きたくなる。何も無いまっさらなものには、汚してみたくなる衝動をぐっと
押さえている我慢があるらしい。機能主義建築が早々と落ち目になった裏には、そんな心情が
隠されているのだと・・・意味深な言葉には考えさせられる事が多いのです。
c0175075_17571370.jpg


*3
前にも述べた加茂サッシの開発に吉田先生とともに係った建築家に松本昌義氏がおられる。
吉田氏のもとから独立した後、松本氏は建具職人・新井正氏(杢正)と出会い、加茂サッシの
改良改善と平行して建具職が製作する内部建具や襖の研究に尽力を注いでおれれる。氏の
設計作法は基本計画段階からすでに開口部に入る建具のデザインや開閉方式とどんな材料で
建具を作るかを家全体のデザインと平行させて進めていくこと。この段階ですでに新井氏が
建具職人としての立場でデザインや開閉方式、素材に対して意見を述べる。このように義務と
して果たさなければならない自分の職能の範囲を超えて相手の立場を尊重しながらも互いの
考えをぶつけ合う、このような抗いがあってこそ洗練されたデザインは生まれてくるのだろう。
新井氏いわく、通常の建具屋は設計者なり元請施工者から建具の図面だけを渡されて、現場で
採寸して製作するだけ。しかし、これではその家がどのような考えのもとにどんな計画、
デザインがされたのか判らず、どのような建具を作れば、いっそう空間が引き立つか、さらに
醸成されていくかが理解できないと言われます。そんな状況では、その家の屋根が瓦なのか
鋼板なのか寄せ棟なのか切り妻なのかなど判断できない。構造も現しなのか大壁なのか、最終
的にどのような空間になるのか伝わってこない。建具職だけでなく多くの職方が自分の仕事に
しか興味が無いというのが実情だ。デザインの最終的な責任をもっているのは建築家なのだから、
直接、設計者と協議や相談ができる状況がいい建具をつくれる条件だと説いている。
また、彼らの特徴は材の使い方にも表れている。柾目だとか赤味だとかにこだわらず、今そこに
ある木を上手に使うという事をモットーとしている。それがコストを押さえて性能の良い
美しい建具を創作する原点となっているのです。
by knaw | 2010-07-09 18:10 | ♪お気に入りあれこれ

竹小舞下地

最近ではめっきり減ったというかほとんど無くなってしまったかのような土壁。
でも、絶滅したわけでは無くこだわりの家づくりをする作り手はまだまだ
頑張っているのです。手間暇かけてじっくりと家づくりに取り組む建築主が
もっと増えてくれたらいいと思います。
c0175075_18433253.jpg

写真は貫と竹小舞の裏塗り前の下地。光と風が通り抜けるさまはなかなか
美しいものです。自然素材をじっくりと手間暇かけて作り上げる現場は実におもろい!
僕自身は竹小舞を編んで作る土壁の家は今回が2回目。仕上げの程度などにより
壁の剛性も異なるようですが、耐震壁としても再評価されるようになってきました。
(粘りのある構造であることがいまさらながら確認されてきているようです。)
こんな家づくりが「昔ながらのやり方でこだわってやってはりますな~。」では
なくて、当たり前にフツーにあちこちで行われるようになればいいのですが・・・
完全復活の日は来るか!?
by knaw | 2010-07-08 19:06 | ♪建築現場から

プレゼン

去年から計画している葛城のブラックボックスも大詰め。
実施設計と並行して、いろいろと決め事も詰めていきます。
c0175075_20232246.jpg

by knaw | 2010-07-06 20:23 | ♪建築現場から