奈良県の一級建築士事務所 (建築設計事務所) 中尾克治建築設計室のブログ 建築設計監理・家具デザイン・庭園デザイン


by knaw
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28

<   2011年 02月 ( 10 )   > この月の画像一覧

生駒高山の冬の風物詩

茶の湯で使われる茶筌はどこで作られているかというと、90%以上の茶筌が奈良県生駒市
高山町で生産されています。生駒市民ならだれでもが知っている事でちょっとした自慢。
流派や用途によって形状や使用される竹の種類が異なるのが高山茶筌で、その始まりはと
いうと室町時代まで遡ると言われています。茶道の創始者である村田珠光の依頼で、
高山城主の次男坊で村田珠光と親交があったという鷹山宗砌(そうせつ)がお茶を点てる
ための道具をつくったのが茶筌の始まり。茶の湯の黎明を一身に背負う村田珠光の
「茶禅一味」の語で示される、禅と茶の湯の結びつき、不完全、非対称、枯れかじけた
美といった侘び茶の骨格がそのまま宗砌以降、一子相伝の技として伝えられてきた工芸品
としての高山茶筌の中に息づいています。
c0175075_8363883.jpg
c0175075_8364779.jpg
c0175075_8365457.jpg

さて出来あがった茶筌が美術品のような美しさと実用美を兼ね備えた逸品であることは
皆が承知の事ですが、その製造過程では違った風情と景観美も持っています。
工程の最初で切り出した竹を1月から2月にかけて1カ月余り天日干しし、昼夜の気温差で
竹の身を引き締めていく作業があります。
写真はその時期の風景。生駒高山の風情豊かな冬の風物詩となっています。


c0175075_1827777.jpg







日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2011-02-28 08:38 | ♪不易流行のデザイン

芸術は爆発でした!

今から100年前の今日2月26日、稀代の天才芸術家がこの世に生を受けたようです。
「なんだ!これは?」「芸術は爆発だ!」「グラスの底に顔があってもいいじゃないか。」と
いった名セリフと奇想天外なパフォーマンスとその作品。岡本太郎という人はまさに天才。
変わったオッサンやな。ゲージュツカとはこんなんか。と生前の立ち居振る舞いをみて
思っていましたが、世間の評価は没後も変わらず、いや、また違った側面からのオカモト
タロウ評も加わって、その評価はますます高まっていると思います。

c0175075_20265415.jpg

上の写真は数年前、東京汐留で展示された時の「明日の神話」。今年はあちらこちらで
生誕100年を記念したイベントや展覧会が開催されると思うので、機会があれば
ぜひこの不世出の天才芸術家のエッセンスを回顧してみたいと思います。
ちなみに僕が好きな岡本太郎の痛快エピソードは、日米の混血に苦悩していたイサム・ノグチに
『ボンジュール!』と初対面の挨拶を交わしたという話。日とか米とかどっちでもええやん。
あなたも地球人、ぼくも地球人。ちっちゃい事は気にするな!といった暖かくも力強い、
応援メッセージがこもっています。フランス人じゃ無いのに仏語だったところがニクイ。
まさしくこころの広~い大乗の“仏(ほとけ)”です。
僕ら凡人からすると岡本太郎は“地球人”ではなく“宇宙人”さながらですが・・・


c0175075_1827777.jpg







日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2011-02-26 20:52 | ♪芸術の時間
建設中のU・R保育園の現場も佳境に入ってきました。もともと工期の少ないところに
いろいろあって(まぁ、普請というのはどんな仕事でもいろいろとあるものですが・・)
遅れ気味で建設会社さんは昼夜を徹して頑張ってくれています。
補助金ほかいろんな制約の中で単年度事業で進んできた建替え事業ですが、本来なら
もっとゆっくり時間をかけて計画し、工事も余裕をもって施工するほうがいい事は
言うまでもありません。ところが、なかなかそう旨く行かないのが世の常です。
もうちょっと風通し良く、皆が納得して良い建築や町並みを創れるようなシステムは
できないものでしょうかネ。
c0175075_11452542.jpg
c0175075_11453718.jpg
c0175075_11454339.jpg
c0175075_11454813.jpg


c0175075_1827777.jpg







日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2011-02-25 11:47 | ♪建築現場から
年度末になって追いこみの現場だらけです。M保育園とブラックボックスの
現場は内部の工事も残っていますが、並行して外構工事もスタート。
あと半月ほどで完成までもっていく事になります。
c0175075_21163128.jpg
c0175075_21164291.jpg



c0175075_1829281.jpg







日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2011-02-22 21:27 | ♪建築現場から
フィンランドの巨匠建築家アルヴァー・アアルトは家具デザイナーとしても
有名だった人。他にもいろんなプロダクツをデザインしていた。
「サヴォイ」と呼ばれるフィンランドの湖をモティーフにした花瓶などの波打つ
形状がアアルトの建築や曲げ木の椅子のデザインとの共通点を見出せる。
下の写真はサヴォイ形状の曲げ木の鍋敷き。たぶんバーチ材のはずで、もとは
木目を現したクリア塗装でしたが、汚れてきてたので数年前に墨汁を混ぜた
オイルステインで黒く塗り直した。
c0175075_17251483.jpg

今日何気なくダイニングテーブルの下を見ると、その鍋敷きが落ちていたので、
「誰が落してん。」と拾い上げてみたら、ごらんのようにガリガリとかじられている。
こんなことするヤツはあいつしかいない。「フェル~!(怒)」と睨みつけると、
すこし後ずさりし、首をかしげ「何?どうした?」って顔できょとんとしている。
目線をそらさず睨んでやると、「あっ、オコラレル。」と悟ったか自らケージに
入って、しばらくはおとなしくしておりました。
どうせなら100均の安物の鍋敷きをかじればいいものを、よりによって
アアルトをかじるとは・・・
最近、テーブルやカウンターに前足をかけて上のモノを取る悪い癖がついている
フェル。盲導犬への道はキビシソウダ。
c0175075_17362641.jpg

            「そんなもん、かじったかな~。きおくにございません」


c0175075_18311858.jpg







日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2011-02-19 17:38 | ♪僕の失敗学

新築住宅・足場外れる

週末は雪で現場も大変だったと思います。この住宅の現場では先週に
外部を覆っていた足場や養生シートが外され外観が姿を現しました。
現在は内部の造作中。棟梁は黙って階段の手摺をこしらえています。(いつも無口)
軒内の2階デッキからは雪化粧した葛城山が見えていました。
c0175075_1429447.jpg

c0175075_14241049.jpg



c0175075_1832259.jpg







日用の住宅考WEBマガジン“Daddy's athome”
by knaw | 2011-02-13 14:30 | ♪建築現場から
近頃は奈良の平野部で雪が積もる事はほとんど無いけど、昨日は朝起きてみると
一面銀世界。(というほどすごい雪でもないのだけれど・・)
c0175075_13123578.jpg

とにかく3年ぶりくらいでしょうか、これくらい積もるのは。
3年前には初めて預かった犬ナッティがいて、雪を見せてあげよう!ということになり
十津川まで連れて行き、谷瀬の吊橋を雪の中「おぉ、こわ」と言いながら渡って
帰ってきたら生駒も大雪でまっしろけ。わざわざ雪を見に行く事無かったやん!と
いうことがありました。
いま預かっているフェルはいつも自らコタツに中に入って丸まっているニャン子の
ような犬なんですけど、昨日はいつもと違い、「なんや、なんや。」という感じで
興味津津。外へ連れて行けと促し、雪の中を走り回ってはしゃいでいました。
♪いぬは喜び庭駆け回り~「あぁ、おまえは犬の着ぐるみ着たネコとちゃうかったんやね。
よかった。」となったわけです。
バレー部の練習にいったはずの下のムスメもびちょびちょで帰って来たので、
「どうしたん?」と聞くと「今日の練習は雪合戦やってん。」  どんな部活やねん。
c0175075_13245858.jpg
c0175075_1325534.jpg
c0175075_13251743.jpg
c0175075_13252399.jpg
c0175075_13252951.jpg
c0175075_13253372.jpg

            ★雪遊びに興じる、盲導犬パピー

c0175075_1835559.jpg 
by knaw | 2011-02-12 13:27 | ♪盲導犬パピーの日常
桑名の家は新築だけど古めかしい木製建具が何本か入っている。
クライアントの奥様の実家でおばあちゃまが居られた家屋で
使われていたものを再利用しているのであります。
懐かしい一時代前の古びた感じは捨てがたいものがあり、建主も
愛着を持っておられたので、迷わず活用しようという事になりました。
c0175075_2358524.jpg
c0175075_23581385.jpg

古びた建具は内部意匠のひとつとして各個室の出入口に収まり、
出来あがってみると彼らがこの空間の主役のようにも思えています。


c0175075_18361858.jpg
by knaw | 2011-02-04 23:59 | ♪建築現場から

あかりの色は何色?

照明器具の光源を何にするかは必ず議題に挙がる事。少し前までは
白熱灯にするか蛍光灯にするかという大きくふたつの選択肢があった。
最近はこれにLEDランプが加わる。ちょっとレアなところで演色性のよい
ハロゲンランプなんかもあります。細かい事言いだしたらきりがないのだけれど、
だいたい、この4種類を押えておけば用が足りる。LEDの精度が上り、多機能・
多用途に使えるようになってくるとハロゲン球はいずれLEDにとって代わられる
かも知れません。白熱球だって省エネだなんだで蛍光灯に凌駕されてしまいました。
いわゆる“電球”はもう消えゆく運命にあるのです。でもそんな白熱球が
ほんとうは一番、温かみがあって和めるんですけどね。色温度というのが
あって、色温度が高いと青白い色になり蛍光灯はその代表格。色温度が低いと
橙、赤味がかった色で例えばロウソクとか白熱灯とか。基本的に人間が
落ち着く色合いは色温度が低い色と言われています。オレンジ色の夕焼けこやけを
見て心が和むのも同じ事。
c0175075_224964.jpg

c0175075_224257.jpg

オレンジ色系の灯りが心が落ち着き気持ちが和むなら、住まいの灯りは
基本的に黄色い明りがいいという事になります。例え蛍光灯を使ったとしても
「電球色」という黄色いランプを選ぶのがベター。もちろん勉強したり、細かい
作業をするような場所には「昼白色」「昼光色」という白いランプのほうが
向いているのですが、ベースの照明は黄色でも十分。作業スペースの手元など
局所照明が白い灯りだったら対応できます。黄色い灯りは暗く感じるとか、
辛気臭いとおっしゃる方がときどきおられるんですが、けっしてそんな事は
ありません。まぁ、だまされたと思って黄色いランプを選びましょう!
それと、あとふたつ重要な事。灯りの重心は低く低く。天井面にひとつ照明器具を
付けて部屋全体を均一な明るさにするのでは無く、壁のブラケットを使ったり、
スタンド照明を用いたり、一室多灯にしていろんな高さに光源があると豊かな
空間になります。

上の写真は和室とダイニングの照明。和室の提灯型照明はイサムノグチのAKARI
いうものでオゼキという会社が製作しています。直径が75㎝あって、この6帖の
部屋には少し大きめ。それを床から1.5mくらいの高さ、目線の高さくらい
ですけど、そこまで下げています。光源は白熱球で和紙を通して床にも天井にも
柔かい光を拡散してくれます。そんなに低いと頭ぶつけるんじゃないと思うかも
しれませんが目線の高さだから、これで頭ぶつけてたらよっぽどドジですよ。

下の写真はダイニングのペンダント照明ですが、ある国内メーカーの量産品。
“安もん”です。ワイヤーが付いていて取手を引張ると、高さを簡単に調整
できるところがいいところ。なんでもない平凡なデザインの器具なんですが、
そんな不易流行なところが一番いいのです。これも元々は白熱灯でしたが、
この写真は電球型の黄色い蛍光灯に替えています。
食卓に白い灯りは絶対NGですよね。

Daddy's athome ⇒ お尻で感じる芸術!

c0175075_1837254.jpg
by knaw | 2011-02-03 22:09 | ♪お気に入りあれこれ
桑名の家は高台にあって東に向いたキッチンの窓からは天気が良ければ
軸線上に名古屋駅前の高層ビル群まで見える。
この窓は設計段階では木製の片引き戸で防寒のガラス戸・網戸・通風できる
ガラリの鎧戸の三枚重ねの隠し框引込み戸にする予定だったが、予算の
都合という現実味たっぷりの理由でアルミ製に変わりました。
c0175075_1222927.jpg

        (ガラス戸が閉まっていてもガラス面しか見えません!)

c0175075_122378.jpg

よくある引き違いのアルミサッシの片方を殺して(コロスってちょっと、
ぶっそうですが、建築の世界ではよく使う言い回しなんです。「嵌め殺しの
ガラス」とか「殺しの型枠」とか、他にも「盗みをとる」なんて言うことも
あります。殺すとか盗むとか他業界ではあまり使わないのでしょうね。
いやいや、野球界では言っているじゃないですか。「併殺」とか「二死満塁」
とか「盗塁」とか殺したり死んだり盗んだり。あれと一緒です!ぜんぜん
違うかな?・・・とんでもなく話が脱線しました。元に戻して)

引き違いアルミサッシの片方を殺すというのは片方の建具を使わず、固定
してしまっているのです。もう片方の建具だけを片引き戸の様に開閉できる
ように設えて、アルミの枠が見えないようにしています。窓枠の中は
ガラス面だけが見えているように。こうするとガラス戸を開けている時も
閉めている時も外の景色の見え方に差異はないですから、建具の存在が
気になりません。ちょっと開け閉めがし辛いかも知れませんが、こうして
良かったと思っています。


c0175075_18381097.jpg
by knaw | 2011-02-01 01:26 | ♪建築現場から